精神症状が強く現れる場合はPMDDかも

生理前に強い不調があらわれる症状をPMS(月経前症候群)と呼びます。 PMSはれっきとした病気なのですが、このことはまだあまり日本では知られていません。

ですが実はもうひとつ、PMSとは少し違った意味で生活が困難になってしまう病気があることをご存知でしょうか。
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PMDD(Premenstrual Dysphoric Disorder)は、日本では「月経前不快気分障害」と呼ばれており、分かり易くいうならば「身体症状よりも精神症状が重く出てくるPMS」といったところです。

PMSにおいてもイライラや落ち込みなどの精神症状は少なからず出てくるのですが、 特にそれがPMDDであるとされるのは、例えばイライラの原因がPMSにあるとわかっていても、その不快感が”抑えられない、我慢できない”ほどの強いものであると認められたときです。
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うつ病の一種とされますが、一般的なうつとは違い他人に強い攻撃性を見せることもあります。 また、躁うつ病とも似ていますが、PMDDは生理前にのみその症状が現れます。

・攻撃的になり職場の人や家族、恋人にきつくあたってしまう。
・何もやる気が起きなくなる。
・仕事や作業の効率が著しく落ちてしまう。


こういった症状が、日常生活や人間関係に困難を招くほど顕著にあらわれる状態がPMDDであるとされます。 PMDDをもつ女性は生理が始まりその症状から開放されると、自分のしたこと・言ったことを思い出して自己嫌悪に陥ってしまうこともあります。
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ですが、PMDDは服薬で完治も可能な病気です。 疑わしいと感じたなら、医療機関を受診しましょう。

病院を選ぶ場合、生理前にのみその症状があらわれる場合はやはり婦人科を選びましょう。 もちろん、PMS・PMDDについて詳しい医師がいるならば、心療内科・精神科も十分視野に入ります(特にPMDDの場合はうつ病に対するものに近い治療が行われます。) ただしPMDDはまだ認知度が低い病気のため、知識が乏しい医師の場合は、婦人科であっても適切な治療が受けられないことも考えられます。 診療科を問わず、受診しようとする病院でPMS・PMDDの診察が行えるかを事前に確認することが大切です。